先輩農家の声

相双地域での就農を検討したときに、
事前に知っておいた方がいいことや心構えについて確認しておきましょう。
先輩農家からの役に立つ情報やアドバイスがあります。

QA1.まずは体験から

「農業知識がある=栽培・経営がうまくいく」ということがほぼ無いのが農業。本気で就農を考えるのであれば、現地に来て実際に農業体験をするのが有効です。適性があるのかの判断材料になるというのもメリット。


QA2.雇用就農という選択肢

自信が無いのなら、農業法人に就職する「雇用就農」という就農方法もあります。知識・技術面はもちろん資金面の心配もなくなるため、お給料をもらいながら技術を身に付け、独立に向けて自信がついたら自営就農へ切り替えることも可能です。身の丈に合わせて無理をしないことが大切な場合もあります。


QA3.地域の特性

農業経営成功のためには、高品質な作物を効率よく作り、高く売るためには何が必要かを常に考えることが大切です。その土地で多く作られている作物には何らかの理由があるはずです。「気候や風土が適しているから」「同じ作物を作っている農家仲間が多いから情報交換をしやすい」など。
極端な例を言うと、東北でパイナップルを育てるのは、気候が合っていないのでとても効率が悪いですよね?
最初から奇をてらったことをするのではなく、まずは基本技術の習得に努めて、現実を見つめて持続可能な農業経営を考えましょう。


QA4.リスク管理

定植や収穫といった栽培作業だけが農業ではありません。大雨や強風などの自然災害の対策や病害虫防除、除草管理、獣害対策の電気柵の設置などいつでも不測の事態に備えることが大事です。加えて、そういった基本技術を疎かにすると収量が取れません。


QA5.栽培技術

農地の規模や経営の考え方、栽培する農作物に応じて、やり方は一つではありません。例えば、種から苗を大切に大きく育て収穫まで行うことが正解のケースもあれば、苗を購入することで管理の手間を減らし、より大規模に栽培することが正しいときもあります。ほ場や条件に合った方法を試して、ベストを見つけることが成功へのカギです。


QA6.コスト意識と経営者としての心構え

「この作業をどれくらいの時間がかかっているのか」「1円でも減らせるコストは無いのか」会社の経営者であれば日々このようなことを考えて業務にあたりますよね?農業でも同じことが言え、年間の作業スケジュールの作成や資材・人材の効率的な運用方法の模索等、コスト意識と経営感覚を持つことが大切です。


QA7.飽くなき探究心

「常に勉強」という心がけが大事です。地域の農業普及所やJAの指導を受けたり、必要であれば遠方へも出向き情報収集することをオススメします。尊敬できる師匠や農家仲間を見つけ、お互い高め合うのも良い作物を作るうえで有効な手段となるでしょう。


QA2.就農に係る資金の重要性

新規就農の場合、最初のうちは収入が無いので貯金を切り崩して生活することを前提に考えましょう。就農1・2年目にかかる営農費用の平均は534万円という調査結果があります。これらに加えて、農業機械や施設の購入費用、生活費が必要となります。(参考:全国新規就農相談センターの「2016年度新規就農者の就農実態に関する調査結果」)
農業機械の導入などの補助事業がありますが、それらを頼りにする経営だと長続きしません。


QA9.地域住民や農家との関係構築の重要性

農業は地元住民の目に触れる機会が多いため、地域住民と仲良くなって損はありません。また、農業は一人で行うものではなく、先輩農家から力を借りることによって新しい知識やネットワークを得ることができるので積極的に交流をしていきましょう。


QA10.相双地域の状況と就農に向けての心づもり

「東日本大震災からの復興に向けて、スマート農業等の新技術の活用やタマネギなどの新品目の栽培が進むなど積極的に新たな取組にチャレンジしているのが相双エリアです。
多くの成功事例の背景には苦労や失敗もあるため、チャレンジする前には、市町村や県、JA等に相談し、就農してからも一緒になって取り組むことが大切です。